月曜日のリスタート

週明けをリセットするノート

月曜日のリスタート

週明けをリセットするノート

【レンタカーで巡る恋人との3日間】予算3万円で叶えた長崎教会巡り

「ねえ、長崎の教会、見に行きたいな」

彼女がそう言ったのは、確か半年くらい前のこと。休日の夜、二人でNetflixを見ながらダラダラしていたときだった。何かの旅番組で長崎の教会群が紹介されていて、彼女がふと呟いたその言葉が、ずっと僕の頭に残っていた。彼女は特別信仰深いわけではないけれど、美しい建築物を見るのが好きで、特にステンドグラスには目がない。「いつか絶対に行こうね」と約束はしたものの、公務員1年目の僕の給料は決して高くない。東京で同棲しているから家賃も二人で分担しているけれど、それでも月々の生活費を引くと、旅行に使えるお金は限られている。でも、付き合って3年の記念日が近づいていた。何か特別なことをしたい。彼女が行きたがっていた長崎なら、きっと喜んでくれるはず。そう思って、仕事の合間にこっそり旅行の計画を立て始めた。

旅行総額を10万以内に抑えるためにとった行動

まず調べたのは航空券。LCCなら福岡空港まで往復で一人2万円弱。二人で4万円弱。宿は…長崎市内のビジネスホテルを探して、1泊7,000円くらいのところを2泊で14,000円。食費や観光費を考えると、できれば総額10万円以内に抑えたい。そうすると、残りは4万円くらい。問題は移動手段だった。福岡空港から長崎まで、バスや電車で行けないことはない。でも教会巡りをするなら、絶対に車があった方がいい。長崎の教会は市内だけでなく、郊外や離島にも点在している。公共交通機関だと効率が悪いし、何より彼女を炎天下で歩かせたくない。大手レンタカー会社のサイトを見て、思わず「うわ…」と声が出た。3日間で軽自動車を借りると、2万5,000円くらいする。これだと予算オーバーだ。コンパクトカーだと3万円を超える。「レンタカー諦めるか…」と一瞬思ったけれど、彼女の喜ぶ顔を想像すると、簡単には諦められなかった。

悩ましかったレンタカー選び

そこからが、僕の情報収集の始まりだった。通勤電車の中、昼休み、仕事終わり。スマホで福岡空港の安いレンタカーなど、とあらゆるワードで検索しまくった。比較サイトをいくつも見て回って、気づいたことがある。大手は確かに安心感があるけれど、その分料金も高い。一方で、聞いたことのない中小のレンタカー会社がいくつもあって、そういうところは驚くほど安い。でも「安すぎて怖い」という気持ちもあった。そんな中で目に留まったのが「業務レンタカー」という名前だった。何より料金が圧倒的に安かった。

「これ、本当に大丈夫なのか?」と疑いつつも、口コミを調べることにした。GoogleレビューやSNS。ありとあらゆる場所で業務レンタカーの評判を探した。

「車は古いけど整備されている」「スタッフの対応が丁寧」「とにかく安い」「リピートしています」

こんな声が多かった。中には悪い口コミもあったけれど、それは数年前のもので、最近の口コミは概ね好意的だった。特に印象的だったのが、「出張でよく使います」というレビュー。仕事で頻繁に使われているなら、信頼できるかもしれない。大手の半額くらいなら、長崎で美味しいちゃんぽんや皿うどんを何回食べられるだろう。彼女に長崎カステラのお土産も買ってあげられる。ホテルをワンランク上げることもできる。決断した。業務レンタカーで予約しよう。

彼女に長崎旅行を提案

「来月、どこか行かない?」

さりげなく彼女に提案してみた。

「え、どこ?」

「長崎」

彼女の顔がパッと明るくなった。「本当?教会、見に行ける?」

「もちろん。3日間、車借りて教会巡りしよう」

「やった!」と彼女は飛び上がって喜んでくれた。この笑顔を見られただけで、頑張って計画を立てた甲斐があったと思った。

「でも、そんなにお金大丈夫?」と心配してくれる彼女に、「大丈夫、ちゃんと計画してるから」と答えた。業務レンタカーのことは内緒にしておいた。彼女が「安いレンタカーで大丈夫?」と心配するかもしれないから。でも口コミを信じて、きっと問題ないはずだと自分に言い聞かせた。

大浦天主堂——最初の感動

福岡空港から長崎市内までは、高速道路で2時間弱。軽自動車でも全く問題なく走れた。むしろ燃費が良くて、後で計算したらガソリン代が予想より安く済んだ。最初に向かったのは、長崎を代表する教会、大浦天主堂。白亜の美しい建物が青空に映える。駐車場に車を停めて、二人で手をつないで歩いた。

「わあ…」

中に入った瞬間、彼女が小さく声を上げた。ステンドグラスから差し込む光が、内部を幻想的に照らしている。青、赤、黄色の光が床に落ちて、万華鏡の中にいるような感覚だった。彼女はじっとステンドグラスを見上げたまま、動かなくなった。「きれい…」とただ繰り返している。僕も一緒に見上げながら、「連れてきて良かった」と心から思った。

「ありがとう」と彼女が小さく言った。「連れてきてくれて」

「まだ一つ目だよ。これから他の教会も回ろう」

彼女は嬉しそうに頷いた。

浦上天主堂そして隠れキリシタンの歴史

二つ目に訪れたのは浦上天主堂。原爆で一度崩壊し、再建された教会だ。ここも素晴らしかったけれど、何より印象的だったのは、隠れキリシタンの歴史を学んだことだった。250年以上もの間、厳しい弾圧の中で信仰を守り続けた人々。彼らの信念の強さに、僕も彼女も言葉を失った。

「すごいね…250年間も」

「うん。こんなに長い間、誰にも言えずに信じ続けるって、どれだけ大変だったんだろう」

車の中で、二人で静かに話した。レンタカーがあるから、こうやって移動中も二人だけの時間を過ごせる。バスや電車だと、こうはいかない。プライベートな空間で、じっくり旅の余韻に浸れるのが、レンタカーの良いところだと思った。

2日目——外海の教会巡り

翌日は、長崎市街から少し離れた外海地区の教会を巡ることにした。出津教会、大野教会。どちらも小さいけれど、歴史の重みを感じさせる教会だった。特に印象的だったのは、出津教会への道のり。海沿いの細い道を走りながら、「こんなところにも教会があるんだ」と驚いた。周りには民家がまばらにあるだけで、観光地という雰囲気ではない。でも、だからこそ当時の信者たちがどんな思いでここに集まっていたのか、リアルに想像できた。

「レンタカーじゃなかったら、絶対来られなかったね」

彼女の言葉に、「だよね。借りて良かった」と答えた。途中、道の駅で長崎ちゃんぽんを食べた。窓から見える海がキラキラと輝いていて、彼女は「この景色、一生忘れない」と言った。僕も同じ気持ちだった。

3日目——五島列島への小旅行

最終日は思い切って、五島列島へ。フェリーで車ごと渡れることを事前に調べておいた。レンタカーがあるからこそできる、ちょっとした冒険だ。五島には、世界遺産に登録された教会がいくつもある。堂崎教会、旧五輪教会。どれも美しくて、それぞれに物語があった。特に感動したのは、小さな集落の中にある教会で、地元のおばあちゃんが「よく来たね」と声をかけてくれたこと。「東京から?遠いところ、ありがとうね」と言われて、胸が熱くなった。帰りのフェリーで、彼女は僕の肩に頭を乗せて、「最高の旅行だった」と言った。「また来ようね」と約束した。

長崎旅行まとめ

福岡空港に戻り、業務レンタカーの営業所で車を返却した。スタッフさんが車体をチェックして、「問題ありませんね。お疲れ様でした」と笑顔で言ってくれた。3日間、一度もトラブルなく走ってくれた車。古いかもしれないけれど、ちゃんとメンテナンスされていて、僕たちを安全に運んでくれた。12,000円でこのサービスなら、文句なしだ。

「また九州来るときは、ここで借りようね」

彼女も同じことを考えていたようで、「うん、絶対ここがいい」と答えた。

東京に戻ってから、旅行の総費用を計算してみた。

– 航空券(二人分):38,000円
– レンタカー(3日間):12,000円
– 宿泊費(2泊):14,000円
– 食費・観光費:16,000円
– 合計:80,000円

もし大手レンタカーを使っていたら、93,000円になっていた。13,000円の差は、僕たちにとって決して小さくない。でも、この旅行で得たものは、お金では測れない。彼女の笑顔、二人で見た景色、学んだ歴史、出会った人々。全てが宝物だ。業務レンタカーという選択は、間違っていなかったと思う。

【レンタカーで巡る恋人との3日間】予算3万円で叶えた長崎教会巡り
トップへ戻る